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若手研究者紹介:道畑正岐 准教授

 

若手研究者紹介:046

 

精密工学専攻 高橋・道畑研究室 道畑正岐 准教授

 

 


【経歴】
2004年3月 大阪大学 工学部応用理工学科  卒業
2007年3月 大阪大学大学院 機械システム工学専攻 修士課程 修了
2010年3月 大阪大学大学院 機械工学専攻 博士課程 修了
2008年4月−2010年3月 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2010年4月−2015年3月 大阪大学大学院 機械工学専攻 助教
2015年4月−2019年3月 東京大学 先端科学技術研究センター 助教
2019年4月−(現職) 東京大学 精密工学専攻 准教授

【研究について】
モノを作るためには、設計し、加工し、組立てる必要があります。製品が設計機能を発揮するためには、加工や組立てが重要なことはもちろんですが、その加工部品が設計されたように製造されているかを評価することが大切です。特に、部品形状が複雑であったり、部品点数が多かったり、部品が小さかったりする場合、製品を作ってから機能評価をしても、どの部品が不良であるのかを知ることは難しいです。そこで、近年、より高精度・高速に部品の形状を測定することが求められています。

そのような社会的な要求に応えるため、形状計測の技術について研究を進めており、外部共振器を用いた新しい形状計測原理を提案し、3次元形状計測に挑戦しております。また、測定器が示した値が正確であるかを知るためには、すでに寸法が分かっている形状標準が必要です。3次元形状測定器の精度を評価する球体をWhispering gallery mode共振と呼ばれる現象を用いて超高精度計測原理の開発を進めています。また一方、ものを高精度かつ歩留まりよく製造するためには、加工中(インプロセス)計測が有効です。そこで、医療マスクやセンサ、材料に用いられるマイクロ/ナノファイバー直径を干渉型散乱光を用いてインプロセス計測する原理を提案し、計測技術の開発を進めています。
他にも、計測技術の発展に貢献するため、新しい計測原理を提案しております。

 

【今後の抱負】
古来、職人は自身の眼や手、匂いなどの5感を総動員し、長い修行期間をへて職人芸と呼ばれるものづくり技術を培ってきました。今後は、より無人化製造が進みますが、職人の5感の代わりとなるような、超高精度な計測技術を提供し、今後の生産技術に貢献したいです。

【WEB】
個人HP:https://masakimichihata.weebly.com/
高橋・道畑研究室HP:http://www.photon.rcast.u-tokyo.ac.jp/index.html