トピックス

物理工学専攻 安田 憲司さん(研究当時)が総長賞(学業:博士課程)を受賞されました

 

2019年3月8日(授賞式2019年3月20日)物理工学専攻の安田 憲司さん(研究当時)が総長賞(学業:博士課程)を受賞され、3月20日に平成29年度学生表彰「東京大学総長賞」授与式が行われました。


平成14年度に創設された「東京大学総長賞」は、「本学の学生として、学業、課外活動、社会活動等において特に顕著な業績を挙げ、他の学生の範となり、本学の名誉を高めた者」(個人又は団体)について、総長が表彰を行うものです。

 

 

 

<受賞内容について>

研究内容:「磁性トポロジカル絶縁体積層構造における創発輸送現象」
本研究では、近年新たに発見された物質群である磁性トポロジカル絶縁体を対象として、新奇な物性・機能性を発見しました。具体的には磁性トポロジカル絶縁体において、通常は極めて小さい電気と磁気の強い相関が実現することに着目し、電流の方向に依存した非相反抵抗、電流による磁化反転や磁壁でのカイラルエッジ伝導が現れることを発見しました。また、それらの起源解明を通し、電子状態のトポロジーに由来した電気伝導現象の学理構築に貢献しました。現時点ではこれらの現象はいずれも極低温での実現に留まっていますが、高温化による省電力デバイスへの応用を目指し、研究を進めています。

 

<今後の抱負・感想>

博士課程の研究を通し、このような栄えある賞を賜りましたこと、大変光栄に存じます。研究のご指導を賜りました十倉好紀先生をはじめ、研究室、理化学研究所、共同研究者の方々に非常にお世話になりました。この場をお借りして御礼を申し上げます。これを励みに、今後とも研究の一層の発展に取り組んで参りたいと思います。

 

総長賞: https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/students/events/h12_01.html