トピックス

渡辺悠樹 講師が「平成29年度東京大学卓越研究員」21名に選出されました

 

物理工学専攻 渡辺悠樹 講師が「平成29年度東京大学卓越研究員」21名に選出されました。受賞の対象となった研究業績は、物性物理・理論(量子多体系、主にトポロジカル相を、対称性に基 づいて統一的・非摂動的に理解し新物質探索に応用)です。 

同賞は、卓越した若手研究者の一層の自立を支援することを目的とした「若手研究者自立支援制度(東京大学卓越研究員)」により、学内の研究科及び研究所等から推薦のあった43名に対し、推薦書及び研究業績などに基づいて審査が行なわれ、「平成29年度東京大学卓越研究員」21名を決定いたしました。

この制度は、昨年度から開始し、採用後3年以内の若手PIprincipal investigator:研究室を主宰、又は独立して研究テーマを設定・遂行する者で原則40歳未満の研究者)を対象に、スタートアップ経費(300万円/年)を2年間支援するものです。

去る1213日(水)には、「平成29年度東京大学卓越研究員」と総長との懇談会を、大講堂(安田講堂)特別会議室で開催いたしました。総長からは今後の活躍への期待、東京大学卓越研究員からは謝辞と各自の研究内容及び今後の抱負などが述べられ、予定時間を超えて活発な意見交換が行われました。

 

 

この度、平成29年度東京大学卓越研究員に採用していただきました渡邉悠樹と申します。本学の理学部物理学科を卒業後、UC Berkeleyへ留学してPhDを取得し、さらに半年ほどMITでポスドクをした後、昨年度より本学に講師として戻って参りました。科研費の申請の仕方などを全く知らずに日本に帰ってきたため金銭面でとても苦労していたところ、今回このような支援をしていただけることになり心より感謝しております。

専門は物性理論です。金属や磁石などの身の回りの物質、さらにはトポロジカル絶縁体と呼ばれる新しいクラスの物質まで、多種多様な物質に共通する「一般法則」を、「紙と鉛筆」による計算で解き明かそうとしています。

今回頂いた研究費で、近年活発に研究が行われている「物質中の対称性とトポロジー」について世界中の研究者を巻き込んだ国際研究会を開催しようと計画中です。これをきっかけとして研究を一層活発化させ、この分野で世界をリードする研究者となれるよう日々邁進していく所存です。

 

東京大学HPhttp://www.u-tokyo.ac.jp/ja/news/topics/topics_z1402_00007.html