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電気系工学専攻 渡邉翔一郎さん(D3:受賞時)が電気学会全国大会において優秀論文発表賞を受賞されました

 

2017年3月16日、電気系工学専攻 渡邉翔一郎さん(D3:受賞時)が電気学会全国大会において優秀論文発表賞を受賞されました。

 

 

<受賞した研究について>

論文題目:電気鉄道車両の消費電力量を最小化する運転曲線数理最適化手法の比較分析

概要:本研究の大きな目的は、列車の走り方を工夫して消費エネルギーを少なくすることです。列車の走り方を変えると電気機器の動作効率や回生電力量が大きく変化するため、消費エネルギーに大きく影響することが知られています。これらの影響を考慮して、列車の運転曲線を計算すると、ある駅間をある時分で走行したときの消費エネルギーを求めることができます。
この消費エネルギーを最小化するための一つの方策として、数理最適化手法を用いて運転曲線を最適化することが挙げられます。しかし、実際の路線を想定して最適運転曲線を導出する場合には、速度制限や曲線、さらには車両の動作特性など、多数の不等式制約条件を扱うことになります。この不等式制約条件は数理最適化手法において取り扱いが難しいことが知られており、得られる最適解にも影響を及ぼすことがあります。
この論文では数理最適化手法のうち、動的計画法と非線形計画問題を取り上げ、同一仮定条件の元で最適化問題を解きました。そして得られる解を比較することで後の最適省エネルギー運転曲線に関する一般論が展開できるよう両者の結論を論じました。

 

<今後の抱負・感想>
このような賞をいただき大変光栄です。本研究を進めるにあたり日頃より熱心にご指導賜りました当研究室の古関隆章先生、Doan Van Ducさんはじめ、上智大学の宮武昌史先生、松浦豪様に、心より御礼申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も研究に邁進し少しでも鉄道技術の進歩に貢献できるよう頑張りたいと思います。