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化学生命工学専攻 沈 昇賢 さんが 第1回 BASF Rising Star Awardを受賞されました

 

化学生命工学専攻 沈 昇賢 (シム スンヒョン)さんが、第1回 BASF Rising Star Awardを受賞されました。

 

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沈 昇賢 (シム スンヒョン)さん(写真中央)

 

<受賞された研究について>

現在の科学技術をもってしても生体材料の高度な機能を人工材料で実現するのは容易ではありません。私は、生体材料そのものを改変・利用し、さらに人工的な材料と組み合わせることで、生体材料・人工材料単体では実現できない、革新的機能性材料の開発に挑戦しています。今回、GroELというシャペロニンタンパク質を用い、アデノシン三リン酸(ATP)という物質に応答して無機ナノ粒子を放出するプロテインナノ構造の開発に成功しました。さらにこの構造は磁性を持つナノ粒子のため、磁場を印加することで、一次元構造から3次元構造までの階層的に集合形態を制御することに成功しました。現在はこの材料をさらに改良し、生体内でATPを目印に腫瘍細胞を診断し、薬剤等を腫瘍細胞選択的に放出する、スマートなデリバリーシステムの開発に取り組んでいます。

 

<今後の抱負・感想>

このような栄誉ある賞を頂き大変嬉しく存じます。指導教官である相田先生、ならびに支えてくださった関係者の方々に厚く御礼申し上げます。