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社会基盤学科(3年)町田紘太さん、医学部健康総合科学科(3年)飯山智史さんが国連ニューヨーク本部にてインクルーシブな防災について発表しました

 

2017121日(金)、国連ニューヨーク本部で開催された国連「災害や紛争時の障害者の権利に関するパネル・ディスカッション」に、世界の若者の代表として、本学医学部 3年生の飯山智史と工学部 3年生の町田紘太が招待され、文化・芸術を通して国連持続可能な開発目標( SGDs)の達成を目指す「東京大学 EMPOWER」の活動を紹介しました。

 

国連経済社会局が開催したこのパネル・ディスカッションでは、障害者権利条約の起草プロセスを取りまとめたルイス・ガジェゴス元エクアドル国連大使の司会のもと、UNICEFや世界銀行、非政府組織の代表が参加。この様子は世界に同時中継されました。(映像(本学学生による発表は、2時間1911秒から)
http://webtv.un.org/watch/part-1-transformation-towards-sustainable-and-resilient-society-for-all-observance-of-the-international-day-of-persons-with-disabilities-idpd-1-december-2017/5663572704001/

「東京大学EMPOWER」(www.fb.com/UTempowerproject/)は、本学の学生が発端となり、シンボルマーク「マゼンタ・スター」を身につけることで、「協力が必要な時は、お声を」という気持ちを表明する「協力者カミングアウト」を推進する、SDG目標10達成のための国際プロジェクト。国連ニューヨーク本部にて集中講義を行う全学自由研究ゼミナール「国連と文化」受講生を中心に結成された学生団体「UNiTe」(www.fb.com/unite.sdgs/)のメンバーを中心に、電通ダイバーシティ・ラボの協力のもと、活動しています。 

今回の発表では、国連が提唱する障害の「社会モデル」に基づき、2020年東京オリンピック・パラリンピックでの「おもてなし」と、SDGsが目指す「誰一人取り残さない」社会の実現のために、交通機関や街の「物理的」アクセシビリティーの向上に加え、社会を構成する一人一人の「態度」や「行動」のアクセシビリティー向上を目指す必要があるとして、「東京大学EMPOWER」の活動を紹介。「必要なときに協力を頼めて、周囲の人ができる範囲でそれに協力するというコミュニケーションが日常的に行われていることで、災害に対してレジリエントな社会が形成されると考え、これまで一般的であった、妊産婦、障害のある方、高齢者等の「当事者」がマタニティマークやヘルプマーク等をつける「当事者」カミングアウトに加え、自分の状況を表明したくない方や、「バスで席を譲りたいが、声をかける勇気がでない」方たちのニーズも鑑み、逆転の発想として、個人の属性に関わらず、「協力者」がカミングアウトを行う「みんなの違いが力になる社会作り」を提案し、インクルーシブでアクセシブルな世界の実現に向けた連携を呼びかけました。

「東京大学EMPOWER」は、1119日(木)には、東京ミッドタウンDesign Touchにてレゴを使ったワークショップを行った他、1125日(土)・26日(日)に開催された東京大学駒場祭では「マゼンタ・スター」のバッジやステッカーを作成するイベントを通して700人を動員、1218日からは駒場キャンパスにてユニセフ・ウィークを実施しました。募金活動の他、駒場キャンパスの正門前をUNICEFカラーである青と、EMPOWERのシンボル・カラーであるマゼンタの灯篭でライト・アップしました。

「東京大学EMPOWER」は、今後も、教養教育高度化機構のプログラムの一環として、電通ダイバ-シティ・ラボ、国連職員、アーティスト、そして世界中の若者や新しいパートーナーとも協働し、SDGsの達成に向けて、活動を続けていく予定です。

 東京大学EMPOWERを進める工学部町田紘太さんと医学部飯山智史さん

国連本部で発言する医学部3年飯山智史さん

パネル・ディスカッションの様子