東京大学の染谷隆夫教授と大阪大学の関谷毅教授らの研究グループは、生体適合性ゲル電極を持つ柔軟な有機増幅回路シートの開発に成功しました。生体の炎症反応が極めて小さな導電性のゲル素材を開発し、これをセンサーの電極として応用し、極薄の高分子フィルムに製造された有機トランジスターの増幅回路と集積化することによって、センサーを長期間体内に埋め込むことが可能となりました。その結果、微弱な心電信号でも安定して計測できるようになり、心臓の疾患部位を特定することに成功しました。この新しいデバイスは、使い捨てセンサーとして、手術の現場を支援するセンサーとしての応用など次世代医療デバイスとしてさまざまな応用が期待されます。
本研究はJST戦略的創造研究推進事業の一環として行われました。
本研究成果は、2016年4月29日付けの英国Nature Communications誌に掲載されます。
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Abstract URL:http://www.nature.com/ncomms/2016/160429/ncomms11425/abs/ncomms11425.html