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2021年10月28日(木)に工学部退職教授懇談会が開催されました。昨年に引き続きオンラインでの開催となりましたが、開会前から退職教授の方々が画面越しに旧交を温めておられました。午後5時15分から奥田洋司教授の司会のもとで懇談会が始まり、山東信介教授による開会の辞では、懇談会にご参加の皆様への感謝と、最近現場で感じるオンライン化のプラス面とマイナス面についてのお話があり、本日は新しい工学部のありかたについてご意見を伺いたいと結ばれました。

最初に、染谷隆夫工学系研究科長・工学部長より、歓迎のご挨拶と、研究科の近況として感染症対策を講じながら教育研究活動を止めない安全なキャンパスを作る司令塔としてのキャンパスマネージメント研究センターの設立や、サイバーフイジカルを行き来する新しいデジタル活用教育の実践、コロナ禍での課外活動成果としてロボコン世界大会優勝などが報告されました。また社会連携の強化による連携講座の拡大、社会課題への即応、アントレプレナーシップ教育等の実践力強化・人材育成、そのための工学部アドバイザリーボード開催などの紹介もありました。次に、鈴木雄二教授より夏学期における具体的な感染症対策と対面授業実施状況、冬学期にはさらに学生が登校できるための施策などが報告されました。また学部生の国際化教育強化の取り組みや、その一例として日本とバングラデッシュを結んだ遠隔操作ロボットの演習が紹介され、大学院入試、大学院生の経済支援、留学生の来日状況、留学生就職促進プログラム認定制度なども併せて報告されました。

引き続いて、退職教授の先生方を代表し、まず大和裕幸名誉教授(システム創成学科)からお話しいただきました。退職後ゼロエミッション船の研究開発等で民間企業に関わって感じることは、民間企業に革新的な研究を行う力はもう無いと言っても過言ではなく、一方で東大が自由闊達な研究環境を持続していくことが日本や世界を牽引することになる、と学問の自由や大学の自治の大切さを諭されました。次に、久保田弘敏名誉教授(航空宇宙工学科)からは、昨年航学科創設100周年を迎え、大久保副学長、染谷研究科長から祝辞をいただいたことへのお礼、次の100年を担う学生・若手をサポートする基金を設立したこと、そして1940年に建設された航空風洞の学内移転について、愛着のある風洞が生まれ変わり歴史がつながっていくことに感慨を覚えるとのお話をいただきました。最後に、片岡一則名誉教授(マテリアル工学科)からは、留学生受け入れが許可制になるとの報道に不安を呈され、萎縮せずに積極的に留学生を受け入れてほしいと述べられました。また、NHK「晴天を衝く」を観て感じることは、平和、安定、安全な幕藩体制が高度な教育を生み、明治維新での活躍に繋がったと考えられる。明治のころは目標があったが、今は雲の中の山登りで大変だと思うが頑張ってほしいとエールを送られました。加えてアントレプレナーについては、起業数だけを競うのではなく、どう育てるかが重要で、そこに飛び込んだ若者が倒れないような社会変革をお願いしたいいとのことでした。

閉会にあたって、新井史人教授より、退職教授の各先生方のお話を振り返り、戴いた励ましを我々の変革の原動力としていきたいとの抱負が述べられ、来年は対面で先生方のパワーを直に感じたいとの挨拶をいただき、午後6時15分を過ぎ、司会の奥田洋司教授より、56名の参加の皆様への感謝の言葉が述べられ、閉会となりました。


                                                  航空宇宙工学専攻 教授 小紫公也



染谷研究科長「研究科の現状報告」


鈴木副研究科長「教育の現状報告」






退職教授代表 上から大和裕幸名誉教授、久保田弘敏名誉教授、片岡一則名誉教授


会議の様子