東大工学部 進学選択ガイダンス - 化学

目次

化学

都市工学科

都市工学科では、都市および地球規模での環境問題の理解と解決へ向けた化学に関する知識を身につけることができます。環境水質化学、大気環境学、水環境学、環境反応論といった講義では、化学の基礎的知識を学びながら環境問題を理解し、さらに地球環境工学、水質変換工学、上下水道システムといった講義では、化学を応用した環境技術や化学の知識に基づいて設計された社会制度について学びます。さらに都市環境工学コースでは、3年次の週2日の環境工学実験演習において、環境分析、環境調査、さまざまな水処理実験を行い、環境問題に携わる技術者や公務員として活躍するために必要な専門的知識を身につけることができます。卒業研究および大学院進学後の研究においては、化学分析に基づく国内外の環境汚染の実態把握、健康および生態系へのリスク評価、化学を応用した浄化技術の基礎的検討から現場への適用に関する研究まで、幅広く取り組んでいます。

 

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電気電子工学科

デバイス高機能化の鍵は材料であり、化学の知識をフル活用したものづくりが競争力の源です。青色発光ダイオードは、GaN結晶の成長技術が開発されて初めて実用化されました。
電気電子工学科では、太陽電池、LED、超高速かつ低消費電力の情報処理回路、情報記録の概念を一新するスピンエレクトロニクス素子など、革命的なデバイスの実現を目指して、高品位な材料の作製・評価技術が研究されています。学生は、固体物理の基礎をしっかりと学んだうえで、化学的な原理に基づいた材料作製技術を身につけることができます。電気電子工学科の材料・デバイス関連研究室・共同利用クリーンルームには、世界最先端の結晶成長装置やデバイス作製・評価設備が勢ぞろいしており、研究設備の充実度は世界中の大学と比べても最高クラスといえます。このような環境を活かして、材料開発からデバイス作製までを一貫して行えるのは、電気電子工学科ならではの特徴です。
また、本学科では、世界をリードする有機半導体デバイスの研究が行われています。世界でも珍しい有機半導体デバイス専用のクリーンルームを駆使して、自在に曲がり、生体・医療への応用が可能なデバイスの実現を目指しませんか。

 

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計数工学科

科学技術の基幹たる「普遍的な原理・方法論」を目指して! これが計数工学科の目指すところです。この「普遍的な原理・方法論」の研究は、個別の分野の研究と不可分の関係にあり、計数工学科では、「普遍的な原理・方法論」の研究とともに、様々な分野の研究が行われています。
「化学」に関係するものとしては、例えば、化合物の形からその機能を予測する手法の開発、化学プラントなどのシステムのモデリング技術の開発、「化学集積回路」(化学ICチップ)の基盤技術の開発などがあります。学科のカリキュラムでは、講義で「普遍的な原理・方法論」の基礎を身につけ、卒業研究を通して、原理・方法論を発展させたり、実際的問題の解決に取り組みます。

 

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マテリアル工学科

失われた身体の機能を代替する人工臓器や、副作用を起こさずに患部にのみ薬を運ぶ人工ウィルスのような、私たちの命と健康を守るバイオマテリアルについて学ぶコースです。新しいバイオマテリアルの創製のために、基礎知識としての各種材料学や物性評価法の他に、バイオ界面工学など生命化学や各種境界領域にも踏み込んで学べます。
マテリアル工学は、物質文明の基礎となるマテリアル全般を研究対象とした、すべての工学の基礎となる分野です。私たちは、学際的な広い視点から人間社会全般の幸福に寄与できる人材の育成を目指しています。マテリアルA(バイオマテリアル)コースは、マテリアル工学科の他の2コースと連携して、幅広い見識を養うための教育を実践し、最先端の研究を進めています。

 

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応用化学科

応用化学科では、化学を基礎として工学部がキーワードに掲げる多岐の分野(環境・エネルギー・情報・ナノ・物性・バイオ等)にわたる基礎・応用研究を展開しています。
我々のキーワードは「化学」です。卓越した研究者、技術者を養成するカリキュラムに沿って、3年次までに基礎学力と高度な専門知識を獲得し、4年次の卒論研究では実践的能力を養います。具体的には、光機能性材料の開発、新エネルギー開発、半導体製造の基盤ナノ技術開発、超伝導材料開発、新規物質の物性開拓、1分子生物学、
マイクロシステム化学、環境保全のための触媒化学、自己組織化による物質創成、次世代高分子材料の開発、情報化学などの研究が行われています。

 

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化学システム工学科

化学システム工学科では分子から地球に至る各スケールでの化学現象の解析・制御と、それら構成要素のシステム化・設計に重点を置く、化学システム工学の方法論を身につけることができます。
当学科では、「化学」を基盤として現実社会の課題(環境、エネルギー、安全・安心、医療など)をリアルタイムで解決するための教育・研究を行っています。研究対象は基礎化学から実社会における化学まで幅広く、化学反応(環境汚染物質の生成・燃焼反応・触媒反応など)の基礎的理解、新素材(触媒・電池・先端ナノ材料など)の開発とデバイス作製、情報科学を駆使した化学製品製造支援システムの開発や、社会における化学製品の循環など、様々な視点から課題解決に取り組んでいます。

 

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化学生命工学科

化学生命工学科における化学の鍵は「有機化学」であり、"分子"に関する学問、有機合成化学・機能分子化学・高分子化学など「有機分子」を共通のキーワードとして化学に関する教育・研究を本格的に行っております。
有機化学I~IV、高分子化学I、II、分子集合体化学などの専門科目は化学生命工学科の教員から直接授業を受けることができ、さらに有機化学実験・演習を通して学んだ知識を実践する実用性の高い教育を行っております。生命科学および化学について両方の基礎と専門を幅広く学べる唯一の学科です。
本学科は医療・創薬分野だけではなく、環境・エネルギー関連分野の先進材料において活躍する新しい有機機能性分子を創製し、持続可能な人類社会に貢献することを目的としています。

 

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