博士課程へのススメ - 社会は博士を求めている -


大学に入学し、学部で専門知識を学び、修士課程で研究の方法論を身につけます。そして、いよいよ世界と勝負する研究を本格的にスタートする――。それが博士課程と言えるでしょう。工学系での博士課程修了者は、単に専門性を深めるだけでなく、グローバルCOEプログラムでの教育の一部を紹介しましたが、国際性や、問題解決能力を身につけることができます。「新しい可能性を広げる」「進路の幅を広げられる」。これが、博士課程なのです。現代の世界において、博士は科学技術に関する幅広い仕事で活躍する際のスタンダードになっています。世界各国では、大学だけでなく産業や社会において、工学系の博士号を持った若者が、工学・技術分野のみならず、政治、経済、法律、医学、薬学、理学、農学、文学など、さまざまな分野で国を引っ張っています。博士号は、その卓越した能力を証明する、高い価値を持った称号となっているのです。

World University Rankings

国際的に高い評価を受ける東大工学系。学生・教員数や予算規模も世界トップクラス。

2011年、QS世界大学ランキングの工学分野で、東京大学は、前年同様に7位にランクインし、安定して高い国際評価を得ています。東京大学工学系は、教員数や予算規模も世界でもトップクラスにあり、ハイレベルの研究が行われていることも国際的に認められています。東京大学では、これからの科学先端技術をリードしていくのは良質な博士人材だと認識し、育成に力を入れています。

2011年世界大学ランキング トップ10:工学系

QS World University Rankings 2011/12 Engineering & Technology
http://www.topuniversities.com/university-rankings/world-university-rankings/2011

世界の工学部・工学系大学院比較

海外で博士号取得者は特別な人材。給与などの待遇も大きく異なる!

博士号の取得者に対するステイタスは、海外では日本以上に高く、世界の舞台で研究を進めるうえでは、博士は必要不可欠な称号となっています。実際、世界中で最優秀層の博士学生の、国境を越えた奪い合いが始まっています。博士人材には世界で活躍するチャンスが大きく広がっているだけでなく、経済面での好待遇も約束されています。QS世界大学ランキングの工学系分野で首位のマサチューセッツ工科大学(MIT)出身者の2008年度卒業生初任給データでは、博士課程修了者の平均年収は10万ドルを超えています。

MIT博士課程終了者の初任給 ※マサチューセッツ工科大学HPより
2008年度卒業生へのアンケート
http://www.mit.edu/~career/infostats/graduation08.pdf

工学系の博士課程修了者は将来の就業が安定。民間企業の就職にも強い!

博士課程修了者は保健系が最も多く、工学系の割合は全体の約25%です。しかし博士課程修了後に民間企業に就職した割合をみると、工学系が全体の50%以上で、工学系博士には多大なニーズがあります。

博士課程修了者全体の分野比率と博士課程終了直後に民間企業に就職した分野比率

勤務形態のグラフ

博士課程修了者の勤務形態

東京大学工学系博士課程修了者は、修了後の年数が増えるほど常勤が増え、安定した勤務形態を実現していることがわかります。工学系博士課程修了者の将来の就業に大きな不安はありません。

東京大学の支援体制。手厚い経済サポート

東京大学では、博士課程学生や若手研究者にとって魅力ある研究環境を実現するため、世界の大学と比較して遜色ない支援体制の整備を進めています。特に2008年より、博士課程学生に対する経済支援体制を拡充しています。

授業料免除制度
経済的に困窮する博士課程学生の修学を支援し、教育の機会均等を実現するため、2008年度より授業料半額免除を約500人増員。2011年前期授業料免除実績は2746名になっています。
博士課程研究遂行協力制度
東京大学では、博士課程学生の学業を奨励し、大学全体の学術研究レベルの向上を図るために必要な学術研究業務の委嘱を推進。「東京大学博士課程研究遂行協力制度」を新設して、2008年度より優秀な博士課程学生2000人の学術研究活動に対して、年間30万円を支給しています。
外国人留学生特別奨学制度
優秀な私費外国人留学生に対し、学術研究への取り組みを支援するとともに留学生の受け入れ促進に資するために、外国人留学生特別奨学制度(東大フェローシップ)対象者を2008年度より60人増員しています。
東大工学系博士課程の恵まれた研究環境
日本全体で博士課程在籍者への支援は、年60万円未満が73%ですが、東京大学工学系の場合は、日本学術振興会の支援で月額20万円、あるいはグローバルCOEのリサーチアシスタントとして月額12万円以上の給与を受けているケースがほとんどです。また、グローバルCOE終了後も、同様の支援制度を工学系研究科では継続的に行うことにしています。

博士課程学生をサポートする取り組み|文部科学省グローバルCOEプログラム。産業界・学術界のリーダーを育成

「グローバルCOEプログラム」は2007年度からスタートした文部科学省の事業で、大学院博士課程を対象に、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を重点的に支援するものです。2007年度から2010年度まで、生命科学・医学、数学・物理学、化学、工学、人文科学、学際領域といったあらゆる学問分野にわたって公募が行われ、全国の41大学で140拠点が採択されました。東京大学には、そのうち1割を超える17拠点があり、うち7つに工学系がかかわっています。また他大学の4拠点とも協力しています。東京大学では、約4000名の教員、学部と大学院合わせて約2万9000名の学生、それに3000名以上の支援職員が一体となって活発な教育研究活動を展開しています。

東京大学グローバルCOEプログラム「機械システム・イノベーション国際拠点」の例

リサーチ・アシスタント(RA)の委嘱
研究活動の効果的推進、研究体制の拡充および若手研究者としての研究遂行能力の育成を図るため、博士課程学生をRAに委嘱し、月額8万円〜20万円を支給しています。
Project Based Learning
産業界から提供された課題に対して、異なる専攻・研究室の組み合わせ、産業界、博士課程学生、若手教員などからなるチームで問題解決を図ります。
サマーキャンプ
合宿形式で英語での討論を行い、コミュニケーション力、国際的なネットワークの構築、チームワークを培います。
国際共同研究・インターンシップ
海外の大学、研究所に数ヵ月から1年程度滞在し、共同研究を推進します。国際性や深い専門知識に基づいた競争力を養います。
講演会・イブニングセミナー
国内外の企業で活躍する博士課程修了者などによる講演会(イブニングセミナー)を実施。学生のキャリア形成をサポートしていきます。

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