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精密工学専攻 禹 ハンウルさん(D3)が自動車技術会において大学院研究奨励賞を受賞されました

 

 

2018年3月5日、精密工学専攻 禹 ハンウルさん(D3)が、自動車技術会において大学院研究奨励賞を受賞されました。

自動車技術会は、日本の自動車分野における最も権威のある学会であり、大学院生の学業の向上発展に資することを目的とし、毎年表彰を行っています。大学院研究奨励賞は、自動車に関連した技術分野を研究し、優れた成果を挙げた大学院修了予定者を表彰するものです。

 

 

<受賞された研究・活動について>
本研究は、交通事故のない社会の実現を目指し、周囲環境および交通参加者の変化の予測を行い、潜在的なリスク予測と顕在化したリスクを総合した判断メカニズムの構築を行ったものです。先行調査によると、人為的な交通事故の約半数が運転者の認知の遅れが原因であると報告されました。そのため、自動運転および運転支援システムが交通事故低減に向けた解決策として注目を集めています。自車の周辺状況を確認し、危険な場面が予測されたとき、運転者に警告を鳴らすシステムは交通事故の低減に大きく貢献できると期待されます。

受賞した研究では、交通参加者の車線変更の意図を推定し、それに基づいた行動予測を交通状況や個人の運転特性を踏まえて行う手法の確立に取り組みました。提案手法では、相反関係にある交通参加者の動きの先読みの早期化と予測精度の確保の両立を課題と位置づけ、走行環境構造化による意図推定手法、個人の運転特性推定手法、走行軌道予測手法を構築いたしました。これにより、併走車にぶつからないために必要な性能を飛躍的に向上させることに成功し、従来手法を大きく上回る予測性能を達成することができました。


<今後の抱負・感想>
このような素晴らしい賞を頂けたことを光栄に思っております。熱心にご指導くださいました先生方および議論させていただきました研究室の皆様に深く感謝いたします。これからも研究活動に精進し、社会に貢献していきたいと思います。

 

 日本自動車技術会:http://www.jsae.or.jp/