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電気系工学専攻 渡邉翔一郎さんが第20回鉄道技術シンポジウムにおいて優秀発表賞を受賞されました

 

電気系工学専攻 渡邉 翔一郎さんが、第20回鉄道技術シンポジウムにおいて優秀発表賞を受賞されました。

 

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<受賞された研究について>
直流電気鉄道の車両にはブレーキ時にモータを発電機として利用し、運動エネルギーを電気エネルギーに変換する回生ブレーキが備えられています。回生ブレーキを有効に活用することにより省エネルギー化や操作性および乗り心地の向上に大きく貢献することができます。しかし、発電した電気は蓄えることができないため回生ブレーキを消費する車両が周囲に居ないと回生が失効し、回生ブレーキ本来の性能が十分に発揮されません。そこで本研究では運転方法を工夫することによって回生ブレーキの効率的な利用を実現するために、運転曲線の最適化研究の成果として知られている最大力行、惰行、最大制動という考え方に高速域で回生ブレーキを積極的に用いる電力制限ブレーキを考案し、さらに運転操作の問題を解決するため操作遅延を考慮した運転支援装置を開発しました。これらのアイデアを営業路線にて現車試験検証を行ったところ、従来よりも回生ブレーキ性能を発揮することができ、鉄道走行の省エネルギー化を実現することが出来ました。

 

 

<今後の抱負・感想>
このような賞をいただき大変光栄です。本研究を進めるにあたり日頃より熱心にご指導賜りました当研究室の古関先生、楊哲様はじめ近藤圭一郎先生(千葉大学准教授)、水間毅様(交通安全環境研究所理事)、濱﨑康宏様(新京成電鉄)にはこの場を借りて心より感謝を申し上げます。今回の受賞を励みに、今後も研究に邁進し少しでも鉄道技術の進歩に貢献できるよう頑張りたいと思います。