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応用化学専攻 菅生優さん (M2) が「第11回CSJ 化学フェスタ2021 優秀ポスター発表賞」を受賞されました

 

応用化学専攻 菅生優さん (M2) が「第11回CSJ 化学フェスタ2021 優秀ポスター発表賞」を受賞されました 。


<受賞した賞の名称と簡単な説明>
第11回CSJ 化学フェスタ2021 優秀ポスター発表賞
若手研究者及び学生の優れたポスター発表に対して授与される賞

<受賞された研究・活動について>
光合成は、光によって引き起こされる電子移動と、その電子移動によって引き起こされるプロトン移動で説明されます。光励起、電子伝達の起こる反応中心において、電子及びプロトンを受け取り輸送する分子はユビキノンQBと呼ばれています。紅色光合成細菌の反応中心において、そのQBへのプロトン移動経路は、結晶構造が解明されてから、20年以上複数の案が対立していて、実証されていませんでした。プロトンの動きを実験で観測するのは難しいからです。そこで、私たちは計算化学によってこのプロトンの動きを実証しました。提案はされていたものの根拠の乏しかった経路に加え、提唱されていなかった新しい経路を見つけ出すに至りました。

<今後の抱負・感想>
大変光栄に思います。関係者の皆様に深くお礼申し上げます。現在私は、高等生物の光合成反応中心において、フォトダメージを制御するプロトン移動の機構について研究しています。プロトン移動は小さい出来事でも、大きな影響を与えています。実験しづらいことから、計算の本領が発揮できる部分でもあると思います。様々なタンパク質に関わって、プロトン移動を研究していきたいと思っています。