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原子力国際専攻(D2)森勇稀さんが「化学工学会第51回秋季大会」においてシンポジウム賞(プレゼンテーション賞)を受賞されました

 

2020年11月3日、原子力国際専攻(D2)森勇稀さんが「化学工学会第51回秋季大会」においてシンポジウム賞(プレゼンテーション賞)を受賞されました。



<受賞した賞の名称と簡単な説明>
シンポジウム賞(プレゼンテーション賞)
化学工学会第51回秋季大会において、粒子・流体プロセス部会のシンポジウムにおける特に優秀な研究発表に対して贈られる賞です。

<受賞された研究・活動について>
講演タイトル
DEM-CFD法におけるdensity scaling法の有効性検証

講演概要
固気混相流は流動層などの様々な化学工学プロセスに現れる重要な流れであり、その現象把握のためにDEM-CFD法による数値解析が応用されています。DEM-CFD法を複雑な形状の体系に応用するために、固相の壁面を符号付距離関数、気相の壁面を埋込み境界法によってモデル化する手法が開発されましたが、この手法では壁面を一種の流体として扱うために流体が壁面を貫通してしまう問題がありました。この問題を解決するために、壁面の密度設定値を調整するdensity scalingモデルが開発されましたが、このモデル化が固気混相流の解析結果に及ぼす影響の詳細な検討は行われて行われていませんでした。また、DEM-CFD法では流体抗力が大きい場合に計算が不安定になってしまうという問題がありました。
そこで本研究では、流体抗力に起因する計算の不安定性を解決するために流体抗力を陰的に解く抗力陰解法の開発を行い、density scaling法と組み合わせることによって任意形状壁面を持つ体系を精度良くかつ安定的に解くことができる新しい数値解析手法、Flexible Euler-Lagrange Method with an Implicit algorithm (FELMI)の開発を行いました。更に、FELMIの妥当性を検証するために配管が挿入された流動層において数値解析を行い、その結果を実験結果と比較しました。

<今後の抱負・感想>
この度、このような賞をいただき大変光栄に思います。研究のご指導を賜りました酒井幹夫先生に深く感謝いたします。また、多くのアドバイスを頂いた研究室の皆様にも感謝いたします。今後も一層研究活動に専念し、更に研究内容を発展させていきたいと考えております。