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Fellow授与式 韓承佑 教授

 

019年5月20日(月)韓国 ソウル国立大学材料系専攻のSeungwu Han(韓 承佑)教授のFellow授与式が行われました。

東京大学工学系研究科フェローとは、外国の機関を主たる拠点として活躍している方で、工学分野における学術上または教育上の功績が大であり、本研究科との交流を通して本研究科の教育または研究に大きな功労があり、引き続き交流による支援を期待できる方に贈る称号です。

ハン教授はさまざまな工学分野、特に電子デバイス分野における材料の問題に理論的なアプローチを適用することに注力してきました。ハイスループット計算による材料のスクリーニングによる、同教授は立方晶BeOが理想的な誘電体になりうることを提案しました。この成果は半導体企業から大変注目を集めました。さらに同教授は、それまで理解しがたかった、抵抗変化メモリの動作原理を実験グループとともに解明した。この成果は、研究者がデバイス特性を改善する上で大変役立っています。同教授は、これまでに150編を超える学術論文を発表し、その被引用数はGoogle Scholarによれば9,000回を超えています。また、Science and technology of Advanced Materials誌およびElectronic Materials Letter誌のAssociate Editorを務めているほか、International Technology Roadmap for Semiconductors(2013)におけるモデリング・シミュレーション部門の主要貢献者の1人です。

ハン教授は、東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻とソウル国立大学材料系専攻との間のワークショップ(清華大学を交えた3大学ワークショップを含む)に計12回参加し、うち4回は開催責任者を務めました。これらの活動は学生交流に結実し、東京大学に4名の大学院生を派遣し、東京大学の大学院生を3名受け入れました。うち1件は原著論文3報の成果を生む共同研究につながりました。さらに、ハン教授は東京大学大学院生向けの講義を数回行っています。特に本学教員とともにソウル国立大学-東京大学合同沿革講義を開催しました。これは、両校間の遠隔講義シリーズの中で合同講義の初めての試みです。

左:Han(韓)教授と大久保研究科長