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原子力国際専攻 鵜殿寛岳さん(D1)が化学工学会 第83年会において最優秀学生賞を受賞されました

 

2018年3月15日、原子力国際専攻 鵜殿寛岳さん(D1)が化学工学会 第83年会において最優秀学生賞を受賞されました。

化学工学会・年会は、さまざまな化学反応プロセスの前後に必要な物質・エネルギーの高度なハンドリング手法に関する工学、物理、化学的諸問題を扱う成果発表の場として年に1回開催され、優秀なポスター発表を行った学生を対象に表彰を行っています。

 

 

<受賞した研究について>
講演タイトル:マイクロ流路を流れる固体粒子の慣性集約挙動の濃度限界に関する研究
講演概要:一辺が数十マイクロメートル程度の矩形マイクロ流路に、微粒子が分散した懸濁液を高いスループットで流し込むと、粒子が径方向に移動し、流路断面上の特定領域に集約する現象が知られています。この集約挙動を利用した微粒子の分離・濃縮技術が近年注目されています。本研究では、数値シミュレーションを用いて、粒子濃度がこの集約挙動に与える影響を調べました。
高い懸濁液濃度ほど分離処理の効率性が高くなる一方、ある濃度上限を超えると流体力学的相互作用により集約挙動が得られなくなることが指摘されていました。しかし、イメージング技術の限界により、上限粒子濃度の評価および集約挙動を破綻させる流体力学的相互作用の詳細なメカニズムの解明が困難でした。DEM-DNS法とよばれる粒子・流体間相互作用を評価する数値計算手法を用いることにより、実験では不可能な詳細な解析を定量的・定性的に行うことができようになりました。

<今後の抱負・感想>
このたびは化学工学会 第83年会で最優秀学生賞をいただくことができ、大変光栄に存じます。ご指導を賜りました酒井幹夫准教授に感謝申し上げます。本研究の助成をしていただいたホソカワ粉体工学振興財団にも感謝申し上げます。
この賞の名に恥じぬよう今後も一層精進してまいります。