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計数工学科 荒川 陸さん(3年)がStanford's Health Hackathon Health++ 2017において3位に入賞されました

 

2017年10月22日、アメリカのスタンフォード大学で開催された「Stanford's Health Hackathon Health++ 2017(スタンフォード ヘルスハッカソン ヘルス プラスプラス2017、以下スタンフォード ヘルスハッカソン)」において、
計数工学科の荒川 陸さん(3年)の所属するチームRota++(以下、ロタ プラスプラス) が、総合3位とPersistent-Neodesign(パーシステント ネオデザイン)賞を受賞しました。
スタンフォードヘルスハッカソンはエンジニア、起業家、デザイナー、健康医療従事者など多分野に横断した参加者が健康医療分野における重要な課題に協力して取り組むハッカソンです。今年は、国内外の健康医療における「affordability (医療の低価格化)」をテーマに開催されました。

 

 右から東京工業大学の長沼大樹さん、東京大学の荒川陸さん、大阪大学の寺本将行さん、
山蔦栄太郎さん、早稲田大学の後雄大さん、筑波大学の杉本実夏さん

 

<受賞された研究・活動について> 
今回開発したものは、赤ちゃんに脱水症状の兆候が見られた際、赤ちゃんへ水分補給をすると同時に、赤ちゃんの体内情報を計測し、保護者へ適切な対応を促すスマートおしゃぶり、「Your Pacifier」です。公衆衛生を専門とするチームメンバーの一人が、太平洋諸島で公衆衛生調査をした際に、下痢により危険な脱水症状(ロタウイルス)にさらされている子どもが多数入院していることに気付き、その解決策を考える中で生まれたデバイスです。おしゃぶりに付いているセンサーによって赤ちゃんの脱水状態を判定し、赤ちゃんの体全体の水分量をモバイルアプリを通じて保護者に通知します。その際アプリ上で保護者に対して簡単な質問が出され、その返答内容によって警告を出し、例えば「病院に連れて行く」などの保護者が行うべき行動を指示します。さらに、おしゃぶりに紐づけられたidから、ユーザーのデータを収集し、その地域における同様の症状の流行を検出することができるため、病院側の感染状況の分析にも役立てられます。

 

 

 

<今後の抱負・感想>
今回スタンフォードの学生たちと対峙して、自分たちの知識や技術力が劣っていなかったという事実は大きな自信になりました。また何よりも、多くの参加者が様々なヘルスケアの領域で問題意識を持っていることに気づかされました。普段の生活で自分が触れることのない複雑で深刻な問題がまだまだ多く、それによって苦しんでいる人々の具体的な状況に直面しました。これらの問題に適切な技術的解決策を提示できるよう、一層の勉強に励みたいと思います。今回の作成物についても、改善できる点・検証すべき点が残っているので、引き続きこの問題解決に挑みたいです。