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化学生命工学専攻 河村 拓哉 さんが第80回 化学工学会にて本部大会学生賞 銅賞を受賞されました

 

化学生命工学専攻 河村 拓哉 さんが、第80回 化学工学会にて本部大会学生賞 銅賞を受賞されました。

 

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<受賞された研究について>

「がん関連膜タンパク質クローディン高感度検出のための蛍光抗体プローブの開発」
抗体を用いた免疫測定法は各種診断マーカーの高感度かつ特異的検出など、幅広い分野で使用されており、その重要性は近年益々増加してきています。最近当研究室で、蛍光色素導入抗体(以下、Quenchbody, Q-body)を用いた新規測定法が開発されました。Q-bodyを用いた測定法は、抗原非存在時には抗体内のトリプトファン残基によって色素の蛍光が消光 (クエンチ)されているが、抗原結合により色素が抗体外部に移動し、消光が解除されるという原理に基づいています。これに伴う蛍光強度変化を測定することで抗原の定量が可能となる、簡便迅速かつ高感度な免疫測定法です。
本研究では、このQ-bodyの膜蛋白質検出への応用を目指し、Tight Junctionの主成分である膜タンパク質Claudinの細胞外領域検出を試みました。Claudinは、多くの癌細胞においてその異常発現が観察されていることから、癌の迅速診断法への応用へ、足掛りとなることが期待されます。

 

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<今後の抱負・感想>

今回、私にとって学生最後の学会にてこのような賞を頂くことができ非常に嬉しく思います。これから企業で働いていく身として、今回の賞をこれからの自分へのエールと受け止め、今後もより一層の努力を積み重ね、実社会に成果として還元していきたいと思います。これまで、懇切丁寧な指導を頂いた上田宏教授をはじめ、充実した研究生活を共有できた研究室メンバー、共同研究で大変お世話になった大阪大学の近藤先生の研究室の皆さんに深く感謝申し上げます。