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化学生命工学専攻 松村駿一さんが第3回JACI/GSCシンポジウムにおいてポスター賞を受賞されました

 

化学生命工学専攻 松村駿一さんが、第3回JACI/GSCシンポジウム (2014年5月) において、ポスター賞を受賞されました。新化学技術推進協会(JACI)によるグリーン・サステイナブル ケミストリー(GSC)をテーマとしたシンポジウムです。

<受賞された研究について>
歯や骨・貝殻・卵殻など、生体が形成する硬組織をバイオミネラルと呼びます。バイオミネラルは無機物質と生体高分子の複合体であり、人工的には再現できないほど精緻で複雑な階層的秩序構造を有しています。加えて、その形成過程であるバイオミネラリゼーションは地球上に豊富に存在する資源をもとに常温常圧下で進行することから、バイオミネラリゼーションに倣うことで環境調和型の機能材料を開発する新手法を確立できると期待されています。バイオミネラルの一つである甲殻類外骨格は、炭酸カルシウムとキチン、ペプチドからなるらせん構造を有しており、それに由来する優れた物性 (力学的強度、柔軟性、軽量性) を有しています。本研究では甲殻類外骨格の組成と構造を模倣し、コレステリック液晶のらせん状秩序構造をテンプレートとして、三次元秩序構造を有する無機/有機複合体を構築しました。本研究を発展させることで、生体親和性に優れた新しい構造材料の開発が期待されます。

 



<今後の抱負・感想>
ご指導いただきました加藤隆史教授を始め、研究室の皆様に心より感謝申し上げます。本受賞を励みとし、今後も研究活動に邁進していきたいと思います。