プレスリリース

2014.07.28

次世代パワーデバイスの理想性能に近づく絶縁膜材料作製手法を開発 -SiCとゲート絶縁膜の界面欠陥解消によるデバイス性能向上へ- : マテリアル工学専攻 喜多浩之准教授

パワーデバイスは,高性能化によって大きな省エネルギー効果が見込める技術ですが,中でも炭化ケイ素(SiC)を使ったものは従来の材料(シリコン)の場合に比べて低エネルギー損失での動作が期待されています。しかし,SiCのトランジスターは電気抵抗が高く,また動作信頼性が低いなどの課題があり,その大きな原因となる,ゲート絶縁膜である二酸化ケイ素とSiCの界面に生成する欠陥を低減することが求められています。東京大学大学院工学系研究科の喜多 浩之准教授らは,ゲート絶縁膜を形成する際に,副生成物として生じる炭素を一酸化炭素として排出する反応条件を用いることで界面欠陥が減少することを発見し,試作したMOS(金属―酸化膜―半導体)構造の欠陥の密度が世界最小値となることを実証しました。本手法は、窒素系ガスを添加するなどの付加的プロセスなしに、高品質の界面を実現したものであり、産業上の利用価値も高い手法です。本手法によってSiCパワーデバイスの性能向上と普及が進めば,送電,電気自動車,工場設備など多くの用途で省エネルギー効果が期待できます。

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