プレスリリース

2014.07.01

次世代時間標準として注目の「光格子時計」の小型化へ前進 - 将来の高精度化と可搬化による応用にも期待 - : 物理工学専攻 香取 秀俊教授

 東京大学 大学院工学系研究科の香取 秀俊 教授(理化学研究所 主任研究員) らは、中空フォトニック結晶ファイバー中でストロンチウム原子の高精度分光に成功しました。これは光格子時計を始めとする量子計測装置の小型化に向けた、新たな基盤技術となる重要な成果です。

 現在、光格子時計は、次世代の「秒の定義」の有力候補として世界中で盛んに研究されていますが、実用化のためには、小型化・可搬化が不可欠です。今回の成果では、中空ファイバーの中にレーザー冷却されたストロンチウム原子を閉じ込め、高精度な分光に成功しました。中空ファイバーの中で魔法波長の光格子を形成し、原子をファイバーの中心に等間隔で並べることで、原子とファイバー壁や、原子どうしで起きる相互作用、光格子による原子の周波数シフトなどの外部影響を除去し、原子の自然幅のスペクトルに迫る分光計測を実現しました。

 今回、実証した実験系では、原子間相互作用を低減し、かつ原子の光学的な密度を増大することが可能です。この技術は、光格子時計の小型化に不可欠な上、量子計測の高精度化に広く応用可能です。

 photonic crystal fiber

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