プレスリリース

2015.02.09

誰でも、どこでも、高分子を精密合成できる新手法を開発 - 高分子材料の製造プロセス簡素化とリサイクルの実現に向けて - : 化学生命工学専攻 相田卓三教授

 プラスチック等の原料である高分子(ポリマー)は、現在の社会には欠かせません。小さな分子(モノマーと呼ばれる)が鎖状につながることで形成される高分子は、繋げるモノマーの種類や数を制御することで、ニーズに合わせ多種多様な素材を提供できるからです。しかし、精密な高分子合成には、高度な知識・技術、そして然るべき設備が不可欠です。1980年代後半に、「温和な条件下で原料を混ぜるだけ」でできる高分子「超分子ポリマー」の合成法が報告されていますが、この合成法ではモノマー同士が勝手に連結してしまうため、思い通りの設計は実現できません。共同研究グループは、お椀状の分子コランニュレンを用いることで、超分子ポリマーでありながら精密に合成を制御できる新しい高分子合成法の開発に成功しました。成功の鍵は、モノマーが繋がる連結点を予め分子内で接着し、環状にすることで、従来の高分子合成に用いられる手法を超分子ポリマーに適用できたことです(図)。誰でも、どこでも高分子の精密合成ができる今回の手法は、製造プロセスを著しく簡素化し、コストの削減が期待できます。また、完璧なリサイクルを実現し環境に影響を与えないことも大きな特徴です。

Figure_jp-1.jpg 詳細リリースはこちらからご覧ください。  http://www.riken.jp/pr/press/2015/20150206_1/