プレスリリース

2018.03.16

ペロブスカイト太陽電池の長寿命化 —リチウムイオン内包フラーレンを有機半導体にドープ— : 機械工学専攻 松尾 豊特任教授、田 日特任助教、丸山 茂夫教授

20%近いエネルギー変換効率を示すペロブスカイト太陽電池は、塗布プロセスが可能な有機太陽電池と効率が高い無機太陽電池の優れた点を併せ持ち、世界中で活発に研究が行われています。膨大な研究により変換効率が高まってきた今、議論の中心は耐久性の改善に移りつつありますが、ペロブスカイト太陽電池は水や酸素に弱いことが以前からの課題でした。東京大学大学院工学研究科の松尾豊特任教授、田日特任助教、丸山茂夫教授らは、中国・東北師範大学の上野裕副教授らと共同で、ペロブスカイト太陽電池の耐久性を大きく向上させる新物質を見いだしました。日本のベンチャー企業で開発された「リチウムイオン内包フラーレン」を、ペロブスカイト太陽電池に使われる有機半導体に混ぜることにより、耐久性が10倍向上するペロブスカイト太陽電池を作製することに成功しました。このことにより、疑似太陽光照射下1000時間での効率低下を10%以内に収めることができ、ペロブスカイト太陽電池の実用化の目安とされる要件をクリアしました。ペロブスカイト太陽電池の長寿命化を可能とする材料を見いだしたことにより、ペロブスカイト太陽電池の実用化へ向けた研究が促進されるものと期待されます。

プレスリリース本文:/shared/press/data/setnws_201803161057549840530678_486911.pdf

Wiley Online Library / Angewandte Chemie International Edition : http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/anie.201800816/abstract

5月11日付 化学工業日報 掲載 「ペロブスカイト太陽電池 耐久性10倍向上 東大、フラーレン活用」

5月22日付 日経産業新聞 掲載 「高効率・安価な「ペロブスカイト型」次世代太陽電池実用化へ近づく」