プレスリリース

2018.02.20

麻疹(はしか)ウイルスに対する感染阻害剤の作用メカニズムを解明 -治療薬開発に新知見- : バイオエンジニアリング専攻 津本浩平教授ら

九州大学大学院医学研究院の栁雄介教授と橋口隆生准教授、医学府修士2年 福田吉成らの研究グループは、同大 生体防御医学研究所の神田大輔教授、理化学研究所放射光科学総合研究センターの松岡礼特別研究員、東京大学の津本浩平教授、米国ジョージア州立大学のRichard Plemper教授らとの国際共同研究により、高い感染力と一過性の強い免疫抑制を特徴とし、低頻度ながら難病指定されている致死性の脳炎(亜急性硬化性全脳炎(SSPE))を引き起こすことがある麻疹ウイルスに対し、感染阻害効果を示す阻害剤の作用メカニズムを解明しました。
 研究グループは、世界で初めて麻疹ウイルスがヒトに感染する際に必須のウイルス膜融合蛋白質の構造を解明し、さらに、ウイルス膜融合蛋白質と阻害剤が結合した状態を原子レベルの分解能で可視化することに成功しました。この成果により、ウイルス膜融合蛋白質上のどこを標的として治療薬を設計すると効果的にウイルス感染を抑制できるかが明らかとなりました。
本研究成果は、麻疹ウイルスによる中枢神経感染メカニズムの解明に大きく貢献するだけでなく、今後、特異的治療薬の存在しない麻疹に対する抗ウイルス薬の開発へつながることが期待されます。
本研究成果は米国科学アカデミー紀要「Proceedings of the National Academy of Sciences of USA」に近日中に掲載される予定です。

プレスリリース本文:/shared/press/data/setnws_201802201018510925791640_612358.pdf

Proceedings of the National Academy of Sciences of USA:http://www.pnas.org/content/early/2018/02/16/1718957115

日本医療研究開発機構:https://www.amed.go.jp/news/release_20180220-01.html

九州大学:http://www.kyushu-u.ac.jp/ja/researches/view/221

理化学研究所:http://www.riken.jp/pr/press/2018/20180221_2/