プレスリリース

2016.05.30

光子の自在な同期に成功 -量子計算機など実用化へ前進- : 物理工学専攻 古澤明教授、吉川純一助教ら

東京大学大学院工学系研究科の古澤明教授と吉川純一助教らの研究グループは、光子メモリーを用いることにより光子の飛来タイミングを制御し、2 光子の飛来タイミングの自在な同期に初めて成功しました。これまでは、量子論理ゲートにランダムに飛来する光子のうち、たまたま同時に来た光子を測定後に事後選択する手法をとらざるを得なく、量子論理ゲート動作の効率が非常に低くなるという致命的な問題がありました。今回の成果により、こうした問題は大きく緩和され、さらにこの技術を発展させれば、量子論理ゲートの連続動作が可能となります。したがって、この成果は超大容量光通信や超高速量子コンピューターの実用化へ向けて突破口となるもので、光量子論理ゲートの確率的動作問題の解決に大きく近づきました。

 

図1:実験概念
A 従来の実験 独立な2 つの単一光子源。光子の生成タイミングはランダムなため、
たまたま同時に光子が生成された場合を事後選択する。そのため確率的動作となる。
今回の実験 2 つの光メモリー。光メモリーには光シャッターが付いており、光子を
取り出すタイミングを制御できる。光メモリーの寿命は1.8 マイクロ秒であるため、
その範囲内であれば同期可能。

 

詳細はこちらをご覧ください。

Abstract URL:  http://advances.sciencemag.org/content/2/5/e1501772.full