プレスリリース

東京大学大学院工学系研究科付設「システムデザイン研究センター」(略称ディーラボ)開設

 

国立大学法人東京大学(総長 五神 真)大学院工学系研究科(研究科長 大久保 達也)は、2019年10月1日に「システムデザイン研究センター(略称ディーラボ、以下d.labと表記)」(センター長 黒田 忠広)を開設致します。d.labは、データ(data)を起点にソフト、デバイス(device)まで一貫して、領域特化型の(domain specific)システムをデザイン(design)するプラットフォームを創出します。

【研究センターの概要】
データ駆動型システムを実現するには、主に3つの技術課題を順次解決する必要があります。1つはエネルギー効率を高めることです。そのためには、機能を限定しデータの移動を抑えた専用チップが必要です。ところが専用チップの開発には多大な設計コストがかかります。そこで2つ目の課題は設計効率を高めることです。そのためには設計の自動化が必要です。ところが設計自動化はハードウェアの性能低下を招きます。そこで3つ目の課題は先端プロセスでチップを製造することです。先端プロセスはエネルギー効率を高める上でも有効です。
こうした課題の解決を目指して、3次元集積技術と先端デバイス技術でエネルギー効率を10倍改善し、アジャイル設計手法とオープンアーキテクチャで設計効率を10倍改善し、ファウンドリの先端プロセス(例えば7nmプロセス)で直ちに試作できるエコシステムを構想します。ベンチャーや企業の研究者と学内外の学生が一同に会して協働し、オープンイノベーションから大型プロジェクトまでを産学協創で推進します。
また、システムから電子デバイスまでをシームレスに繋ぐ学問の体系化に取り組み、自動設計に関する教育の高度化を推進します。

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