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2020.09.11

【若手研究者紹介:042】化学システム工学専攻 山田・大久保・山田研究室 山田裕貴 准教授



【経歴】
2006年3月 京都大学工学部工業化学科 卒業
2008年3月 京都大学大学院工学研究科物質エネルギー化学専攻 修士課程修了
2010年9月 京都大学大学院工学研究科物質エネルギー化学専攻 博士後期課程修了 博士(工学)
2010年10月 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻 助教
2018年4月 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻 講師
2020年4月 東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻 准教授

【研究について】
電気を蓄え必要なときに取り出すことができる二次電池は、スマートフォンやノートパソコンなどに使われ、私たちの日々の生活に欠かせないデバイスとなっています。最近では、電気自動車や電力貯蔵用途としての高性能・高安全二次電池の需要が高まり、低炭素社会の実現に向けた重要技術として注目されています。
我々は、現在最も優れた二次電池であるリチウムイオン電池の飛躍的な高性能化・高安全化や、リチウムイオン電池を超える次世代二次電池に向けた材料・反応開発を行っています。特に、正極と負極の間でイオンを輸送する電解液に着目し、イオンと溶媒分子のつながりを制御するという独特のアプローチによって、既存材料にはない特殊な機能・性質の開拓を行っています。また、見いだされた新機能・性質に着目し、様々な新型二次電池の可能性を追求しています。例えば、電解液の耐電圧性向上によるリチウムイオン電池の大幅な高電圧化(3.8 V → 4.7 V)、特殊な電極/電解液界面状態を利用した急速充電可能な二次電池、難燃性・消火性を示す有機電解液を用いた“燃えない”リチウムイオン電池、水の耐電圧性(理論値1.23 V)の大幅向上による新型高電圧水系二次電池などを提案してきました。これからも、電解液材料の未知の機能・性質を探求していくとともに、環境・エネルギー問題の解決に資する新型二次電池の開発に取り組んでいきます。

[参考文献]

  1. Y. Yamada et al., J. Am. Chem. Soc., 136, 5039 (2014).
  2. Y. Yamada et al., Nat. Energy, 1, 16129 (2016).
  3. J. Wang and Y. Yamada et al., Nat. Energy, 3, 22 (2018).
  4. Y. Yamada et al., Nat. Energy, 4, 269 (2019).
  5. Q. Zheng and Y. Yamada et al., Nat. Energy, 5, 291 (2020).





【今後の抱負】
斬新なアプローチによって世界に大きなインパクトを与える新型二次電池の開発に挑戦していきます。

【WEB】
研究室:http://www.yamada-lab.t.u-tokyo.ac.jp/

プレスリリス:http://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/press/setnws_202003031011386358168142.html