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2019.10.11

【若手研究者紹介:028】精密工学専攻 木下研究室 木下 裕介講師

経歴
2010年9月 大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻 博士(工学)
2010年9月~2011年3月 日本学術振興会特別研究員(PD)
2011年4月~2012年3月 大阪大学大学院工学研究科機械工学専攻 特任研究員
2012年4月~2015年3月 大阪大学環境イノベーションデザインセンター 特任助教
2015年4月~2016年3月 産業技術総合研究所製造技術研究部門 研究員
2016年4月~現在 東京大学大学院工学系研究科精密工学専攻 講師
2017年11月 平成29年度東京大学卓越研究員
2019年8月~11月 ブラウンシュバイク工科大学 Guest Researcher
2019年12年~2020年2月(予定) ケンブリッジ大学 Visiting Academic Fellow

<研究について>
国連による持続可能な開発目標(SDGs)や欧州のサーキュラー・エコノミーの動きに見られるように、持続可能な社会の構築に向けて産業界やものづくりのあり方が大きく変わりつつあります。これに対して、デザイン思考やライフサイクル思考といった考え方は一般的になりつつありますが、未来のあるべき姿(ビジョン)やその実現手段を考えるための理論はまだ十分に研究されているとはいえません。
私たちの研究室では、設計工学やライフサイクル工学を基盤としながら、持続可能性(サステナビリティ)に向けたものづくりや社会のあり方を設計するための新たな方法論の開発に挑んでいます。特に、計算機システムを用いたシナリオやロードマップの作成を通して、設計者(例えば、企業の戦略立案者、行政の政策立案者を含む)を対象とした意思決定の支援を目指しています(図1)。ここで開発する方法論は設計者の設計思考過程をモデル化するものであるため、その有効性を検証するための思考実験として、多人数で様々なアイデアを発想するためのワークショップをしばしば実施します(図2)。さらに、未来の状況をより詳細に説明するための定量的なシミュレーションモデルの開発もあわせて行っています(図3)。



(図1)


(図2)


(図3)

 

<今後の抱負>
持続可能な未来をデザインするという研究課題は、通常の工学問題よりも目指すべきゴールや答えがそもそも曖昧で不明確です。また、現段階では理論がほとんど確立されていないため、毎日が手探りの状況です。その一方で、アイデアひとつで提案した手法がそれなりの学術的インパクトにつながることもあるため、やりがいを感じられる分野でもあります。日本国内の研究者や学会との連携に加えて、産業界や国外(英国、ドイツなど)の研究者との協働を通して、世界に先駆けて理論の構築を一歩ずつ進めていきたいと考えています。

・木下研究室ウェブサイト
http://www.susdesign.t.u-tokyo.ac.jp/kishitalab/

・受賞・表彰
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/topics/setnws_201712281128246596194769.html
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/soe/topics/setnws_201712081312154901014866.html