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2018.06.14

工学部長・研究科長の近況

2018年6月11日(月)に、東京大学で開催された東京大学とトロント大学ワークショップ(UT-workshop)にて、カナダのトロント大学マテリアル工学科 教授・学科長のJun Nogami教授のFellow授与式が行われました。

東京大学工学系研究科フェローとは、外国の機関を主たる拠点として活躍している方で、工学分野における学術上または教育上の功績が大であり、本研究科との交流を通して本研究科の教育または研究に大きな功労があり、引き続き交流による支援を期待できる方に贈る称号です。

Nogami教授の最も秀でた成果は、STMを用いた物質表面構造の研究です。その主な業績として、被引用100回以上の論文10編、被引用50回以上の論文17編があり、ISIによるh-indexは37です。シリコン表面上の金属薄膜成長の研究分野において、教授はSTMを提供したパイオニアであり、初期の研究で被引用の多い仕事はこれらの研究です。彼の研究は、やがて表面構造を決定するのみにとどまらず、薄膜成長の原子論的機構や、成長過程におけるミクロスケールでの自己パターンニング等へ拡がりを見せました。これらの研究は、ともすると近年流行の「ナノテクノロジー」となんら変わらないように聞こえるかもしれないが、これらは決して今に始まったことではなく、先駆者であってのことです。教授の現在の研究は、有機系デバイスとして期待される有機分子の成長機構や、分子配向に起因する界面の影響等へと展開しています。

Nogami教授は、2003年より本学工学系研究科(マテリアル工学科、機械工学科)との大学院生間の交流を目的とするUT2-workshop (University of Tokyo & University of Toronto workshop)が開催されており、この交流関係は隔年毎に互いを開催地としながら現在まで継続されています。その間、約350件の大学院生の口頭発表、50件を超える教員の招待講演が行われました。Nogami教授は2004年よりトロント大学側の担当教員としてUT2-workshopを全面的にバックアップしてきており、本学教育へ多大な貢献を頂いております。


大久保研究科長とNogami教授