プレスリリース

2019.02.01

超高感度ウイルス検出法が拓く痛くないインフルエンザ診断 〜ウイルス1個を検出するデジタルアッセイ〜 : 応用化学専攻 田端和仁講師、皆川慶嘉主任研究員、野地博行教授ら

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる人獣共通の感染症です。毎年世界中で流行し、これまでにも多くの死者や経済的損失がでています。また、ウイルスが変異する速度も速く、定期的に世界的な大流行(パンデミック)を引き起こします。そのため、国際的に対策が検討されています。一方で、インフルエンザは薬による治療が可能です。さらに、インフルエンザに感染しても発熱などの症状が現れる前に薬を飲めば発症しないことも知られています。こうしたことから、インフルエンザをより早期に診断できる高感度な検査法が求められています。東京大学大学院工学系研究科の田端和仁講師、皆川慶嘉主任研究員、野地博行教授らの研究グループは微小空間にインフルエンザウイルス1個を閉じ込めて検出する、デジタルインフルエンザ検出法を開発し、既存のインフルエンザ検査法であるイムノクロマト法よりも1,000倍から10,000倍高感度にインフルエンザウイルスを検出できることを示しました。また、インフルエンザの患者のうがい液からもウイルス検出に成功し、より痛みの少ない検査方法の確立に道を開きました。デジタルインフルエンザ検出法によって、ウイルス量の少ないインフルエンザの発症直後や直前での検査を可能とし、早期の治療によって症状を抑えることで、体から出るウイルスを減らすことで流行を低減するといった効果が期待できます。

 

プレスリリース本文:/shared/press/data/setnws_201902011307598998925128_691348.pdf

Scientific reports : https://www.nature.com/articles/s41598-018-37994-6

科学技術振興機構(JST):https://www.jst.go.jp/pr/announce/20190131-2/index.html