東大工学部 進学選択ガイダンス - ナノ

目次

ナノ

機械工学科

機械工学科では,ナノスケールの新しい現象や材料を見出し,それをもとに新しいコンセプト・デザイン・プロダクトにつなげるナノ工学を学ぶことができます。ナノの世界で起こる特異な力学的,熱的,電気的,光学的現象の基礎を理解し,設計・加工・分析・製造技術やシミュレーション技術を習得することで,新領域の開拓や新しい技術の創造に役立つ能力を養います。例えば,卒業研究では,カーボンナノチューブやグラフェン,ナノワイヤーなどの新ナノ材料や超微細加工技術,計測・数値解析技術の研究に加え,それらを活用した超微小電気機械システム(NEMS/MEMS),環境発電素子,放熱・蓄熱システム,超微小センサなどの様々なデバイス研究に携わることができます。このように,機械工学を基礎とし,ナノ工学を活かした最先端の研究に取り組むことで,次世代産業のニーズに合った人材の育成を目指します。

 

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精密工学科

「ナノ」は「超精密」のことです。
精密工学科では「ナノ」に対して、細胞、半導体などの小さな対象から、電気機器、自動車などの大きな対象までを、超精密に扱うことを、設計、加工、生産、計測のすべての分野において学ぶことができます。特に、加工においては、半導体技術によるナノ・マイクロ加工を使ってセンサ、モータなどを超精密に加工、制御する基礎的な考え方を学び、計測においては、光を利用したナノ・マイクロ計測技術を使って、半導体、自動車などの生産を可能にする手法を理解します。これらの講義、プロジェクト演習をもとに、4年生から行う卒業研究では、ナノに関する研究に参加して、世界的な先端研究を行うことができます。

 

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電気電子工学科

電子機器、情報処理システムを動かす半導体集積回路や通信システムを動かす光デバイスは、"ナノサイエンス"と"ナノテクノロジー"により実現されてきました。
電気電子工学科では、ナノ技術を応用した次世代電子デバイスの基礎と応用を学ぶことができます。特に半導体、酸化物、有機材料の最先端ナノプロセス、スピン一つを操るスピントロニクス、光を操るナノフォトニック、 ナノ粒子、ナノチューブ、DNAなど微細構造体の自己組織化現象を利用した異種材料融合プロセスなどの分野で世界最先端の研究開発を行っているのが本学科の特徴です。卒論研究では、フレキシブルディスプレイ、太陽電池、メモリなどの次世代デバイスや究極的物性制御などを学びます。

 

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物理工学科

ナノメートルは10億分の1メートルです。原子のサイズはその数分の一です。つまりナノスケールの物質は原子100個~10000個から構成されています。そこは量子論の世界です。近年、炭素ナノチューブ、フラレンなどのナノ物質が発見され、驚くべき物性で人々を驚かせています。また電子デバイスはナノスケールに突入し、その設計デザインには量子論が必要です。
物理工学科では、量子物理学の基礎に立脚し、そのフロンティアを開拓するとともに、得られた知見に基づいてナノテクノロジーを支えるブレークスルーを創出しています。ナノ世界のサイエンスとテクノロジーを一緒に構築しましょう。

 

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計数工学科

科学技術の基幹たる「普遍的な原理・方法論」を目指して! これが計数工学科の目指すところです。この「普遍的な原理・方法論」の研究は、個別の分野の研究と不可分の関係にあり、計数工学科では、「普遍的な原理・方法論」の研究とともに、様々な分野の研究が行われています。
「ナノ・マクロ」分野に関するものとしては、例えば、半導体微細加工や表面検査技術の開発、量子制御手法の提案とその量子通信・量子情報処理への応用、3次元マイクロマシン作製手法の開発とそれに基づく世界最小10ミクロンの遠隔操作ロボットの作成などがあります。学科のカリキュラムでは、講義で「普遍的な原理・方法論」の基礎を身につけ、卒業研究を通して、原理・方法論を発展させたり、実際的問題の解決に取り組みます。

 

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マテリアル工学科

あらゆる分野で必要とされている高機能デバイスの鍵となる、ナノメータースケールで制御されたナノマテリアルについて学ぶコースです。原子・分子レベルで高度に設計されたナノマテリアルの知識は、燃料電池や太陽電池のようなデバイスを実現する上で不可欠です。キーマテリアルとなる半導体や金属、セラミックス、有機材料などはすべて、マテリアルC(ナノ・機能マテリアル)コースで学ぶ知識なしには生み出せません。マテリアル工学は、物質文明の基礎となるマテリアル全般を研究対象とした、すべての工学の基礎となる分野です。私たちは、学際的な広い視点から人間社会全般の幸福に寄与できる人材の育成を目指しています。
マテリアル工学科の他の2コースと連携して、幅広い見識を養うための教育を実践し、最先端の研究を進めています。

 

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化学システム工学科

化学システム工学科では分子から地球に至る各スケールでの化学現象の解析・制御と、それら構成要素のシステム化・設計に重点を置く、化学システム工学の方法論を身につけることができます。
その中で本学科では、カーボンナノチューブ、金属・酸化物ナノ粒子などの機能性ナノ材料や、ナノ空間を利用した新規反応場の創出に取り組んでいます。物質の移動現象や反応速度、熱の移動等の速度過程に着目し、現象を支配する律速段階の研究からナノ構造の形成メカニズムの理解を進めています。さらに、ナノ材料やナノ空間を一つのパーツとして用いて、より大きな構造体を自己組織的に作製しています。ナノ構造や集積体の構造制御を通して、優れた新規材料を開発しています。カリキュラムでは、その基礎知識を身につけ、卒業研究で実際の課題に取り組むことができます。

 

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