東大工学部 進学ガイダンス

大学院

 

 

大学院においては、講義、演習と研究とで修士課程30単位、博士課程20単位以上を履修することが要求されている。上に進むほど講義などは減り、修士論文や博士論文のための研究室における研究生活が中心となってくる。このようにして、研究室で指導教員から個人的に研究の指導を受け、あるいは共同研究に参加し、勉学と研究に没頭する毎日となる。
そして、こうした研究を通じてはもちろん、春秋のハイキング、夏の水泳、冬のスキーなど研究室単位でレクリエーションをすることも多く、先輩、後輩などとの結びつきが強くなるのも大学院生活の一つの特徴である。

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工学部からの進学先としての大学院は、主に以下の3つの研究科となる。

 

大学院工学系研究科

本学には、修士課程2年、博士課程3年を標準修業年限とする大学院工学系研究科がある。優れた業績を上げたものは、修士・博士とも在学期間を短縮して修了する道が開かれている。
工学系研究科には、18の専攻が設置されている。その中には平成17年度に設置された原子力国際専攻、原子力専攻(専門職大学院)、平成18年度に設置されたバイオエンジニアリング専攻、技術経営戦略学専攻、平成20年度に設置された電気系工学専攻、システム創成学専攻がある。また平成17年度より、医学系と工学系が協力して教育にあたる医工連携プログラムが設けられている。
大学院への入学は、全国の大学出身者に開放されており、本学工学部出身者と、他大学出身者の間に区別なく、同じ入学者選抜試験が課せられている。
この工学系研究科の教育には、工学部教員のほか、各専攻と関連の深い他研究科、本学の生産技術研究所(駒場)、物性研究所(柏)、先端科学技術研究センター(駒場)、地震研究所、さらに学外で本学と関連の深い(独)宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部、国立情報学研究所などの教員が工学部教員と同じく課程担当、授業担当となって講義・演習の他、研究指導に携わっている。
また、東京工業大学、埼玉大学、政策研究大学院大学との間で単位認定に関する協定を結んでいる。国外においてはアメリカ合衆国・イギリス・フランス・ドイツ・スイス・オーストリア・スウェーデン・ノルウェー・中国・韓国・タイ・ブラジル・ニュージーランド・ロシア・トルコ・オランダ・スロベニア・ハンガリー・イタリア・オーストラリア・スリランカ・フィンランド・カナダ・シンガポール・デンマーク・ベトナム他の45の大学等と学生交流の覚書を交わしており、毎年交換留学が行われている。
工学系研究科には修士・博士・大学院研究生・大学院外国人研究生として約740名の留学生が在籍しているが、このうち日本政府文部科学省奨学金制度による学生は327名である。その出身国・地域は、ほとんど世界中にまたがっているが、とりわけ中国、韓国、ベトナム、タイ、台湾などが多い。外国人留学生は日本人学生と親しく勉学並びに研究生活を共にするとともに、課外の生活を共にすることが多く、研究面における成果はもちろん、各自の母国とわが国の文化交流及び国際親善に尽くすところが少なくない。

 

大学院新領域創成科学研究科

大学院新領域創成科学研究科は、学部を持たない大学院のみの独立研究科である。本郷・駒場に続く第3の極となる柏キャンパスが活動の拠点である。
新領域創成科学研究科には3つの「系」が「学融合」という基本理念のもとにあらたな分野の開拓をめざして設置されている。すなわち、工学・理学を出発点として未来科学の基盤となる新分野をつくりだす「基盤科学研究系」、生命を構造と機能の両面および分子から個体に至る様々なレベルでとらえ、先端的教育研究をおこなう「生命科学研究系」、人類を取り巻く環境を自然・文化・社会の観点から解析して、将来の人類のための政策立案、技術開発に必要な教育研究を行う「環境学研究系」という3つの系である。
基盤科学研究系は物質系・先端エネルギー工学・複雑理工学の3つの専攻、生命科学研究系は先端生命科学・メディカルゲノムの2つの専攻、環境学研究系は自然環境学・海洋技術環境学・環境システム学・人間環境学・社会文化環境学・国際協力学の6つの専攻からそれぞれ構成され、さらに情報科学的な視点で生命現象をとらえる研究を通して、次世代の生命科学の基盤となる情報技術、計測技術を開発する情報生命科学専攻がある。これらの専攻には工学部を兼担する教員も多く、工学部からも多くの学生を受け入れている。

 

大学院情報理工学系研究科

21世紀の情報科学技術の基盤充実と新機軸の展開を図るため、東京大学に平成13年4月、大学院『情報理工学系研究科』が新設された。同研究科は「コンピュータ科学専攻」、「数理情報学専攻」、「システム情報学専攻」、「電子情報学専攻」、「知能機械情報学専攻」、「創造情報学専攻」の6専攻から構成され、併せて、産業界との連携強化を図る「戦略的IT連携客員講座」、「バイオ情報処理連携客員講座」も設置された。
情報は21世紀における社会と知の中軸となる基盤であり、その研究と教育は広がりと深さの両面での充実と拡大を図る必要がある。社会や産業、個人生活における情報科学技術への依存度が増大する中で、それが十分に社会との知の基盤足り得るためには、基礎領域の深化と基盤の広範な充実を図り、旧来の学問領域の枠を越えて新しい考え方や科学技術を産み出して産業を先導することが要請されている。そして社会の脳神経系ともいうべき高度で知的な情報システムを構成する手法を与えて、これからの社会のさらなる発展を切り開いていく必要がある。
東京大学における理工系の情報科学技術に関連した組織は、理学系研究科と工学系研究科とに分散して存在していたが、上記要請に応えるためこれを改組、再編し、大学院新研究科が設置された。これによって、新時代に向けた情報関連教育・研究の効果的統合と集約、及び機能的役割分担とスケールメリットを活かした新たな展開に対する柔軟性を実現している。そして、産業界との密接な協力関係の下、先進的研究成果を産み出すと共に、グローバル化した世界でリーダーシップを発揮する人材を育成しようとしている。