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応用化学専攻 辻村真樹さん(M2)が「東京大学総長賞」を受賞されました

 

応用化学専攻 辻村真樹さん(M2)が、令和3年度学生表彰「東京大学総長賞」を受賞されました。

 

工学系HP写真_総長賞_辻村真樹

 

令和3年度学生表彰「東京大学総長賞」
「本学の学生として、学業、課外活動、社会活動等において特に顕著な業績を挙げ、他の学生の範となり、本学の名誉を高めた者」について、総長が表彰を行うものです。

受賞された研究・活動について
「微生物型ロドプシンにおける光駆動イオン輸送機構の解明」
微生物型ロドプシンは光に応答してイオン輸送などの機能を発現する膜タンパク質であり、光を用いて生体を制御する技術である「光遺伝学」に応用されます。私はquantum mechanical/molecular mechanical (QM/MM) 法や分子動力学法などの理論化学的手法を用いて、微生物型ロドプシンのイオン輸送・吸収波長の制御機構の解析(基礎)を行うとともに、光遺伝学で用いる神経活動制御ツールの分子設計を行いました(応用)。微生物型ロドプシンの機能と吸収波長に生じる関係や、機能発現の起源となるタンパク質内プロトン(水素イオン)移動の反応機構を明らかにしました。また、理論化学計算結果に基づいた分子設計により、光遺伝学で実用的な吸収波長を示す変異体タンパク質の創出に成功しました。

今後の抱負・感想
東京大学総長賞を受賞し、大変光栄に思います。このような賞を受賞することは想像したこともなかったので、ただただ驚いています。いつも丁寧にご指導いただき、多くの議論をしていただいた石北央先生、斉藤圭亮先生、田村宏之先生、野地智康先生、研究に集中できる環境を作ってくださった研究室秘書の寺尾由香里さん、共に刺激をし合った研究室のメンバー、ならびに支えてくださった全ての方々に深く感謝申し上げます。今回の受賞を糧に、微生物型ロドプシンの機能発現機構を明らかにする研究を推し進めてまいります。