トピックス

原子力国際専攻 森勇稀さん(D2)が「第26回流動化・粒子プロセッシングシンポジウム」において優秀プレゼンテーション賞を受賞されました

 

2020年11月26日、酒井研究室(D2)森勇稀さんが「第26回流動化・粒子プロセッシングシンポジウム」において優秀プレゼンテーション賞を受賞されました。


<受賞した賞の名称と簡単な説明>
優秀プレゼンテーション賞
第26回流動化・粒子プロセッシングシンポジウムにおいて、優れた研究発表に対して贈られる賞です。

<受賞された研究・活動について>
講演タイトル:FELMIによる固気混相流シミュレーションとその妥当性検証


講演概要:著者らは、Flexible Euler-Lagrange Method with an Implicit algorithm (FELMI)と呼ばれる数値解析手法を開発しました。固体-流体連成問題の数値解析手法としては固相を離散要素法(Discrete element method, DEM)、流体相を数値流体力学(Computational fluid dynamics, CFD)によって解析するDEM-CFD法が広く用いられています。我々の研究室ではこれまでDEM-CFD法において壁面を符号付き距離関数(Signed distance function, SDF)および埋め込み境界法(Immersed boundary method, IBM)によってモデル化するSDF/IBM壁面モデルを開発することで、任意形状壁面を持つ固気混相流を効率的に解析することを可能にしました。また、著者らは流体抗力を陰的に解く手法である抗力陰解法を開発することで、従来の数値解析手法では計算が不安定になってしまい安定した解析が不可能であった体系においても安定して精度よく固体-流体連成問題を模擬することを可能にしました。最終的にこれらの手法を組み合わせることでFELMIを開発し、任意形状壁面をもつ体系を安定的にかつ精度よく模擬することを可能にしました。
本研究ではFELMIを流動層体系に応用し、妥当性の検証を行いました。パイプの挿入されている流動層体系において数値解析および実験を行い、その結果を比較したところ、気泡の上昇、破裂などの定性的挙動や圧力損失などの定量的な値が実験と数値解析でよく一致しており、FELMIによって任意形状壁面をもつ体系を精度よく模擬することができることが示されました。

<今後の抱負・感想>
この度、このような賞をいただき大変光栄に思います。研究のご指導を賜りました酒井幹夫先生に深く感謝いたします。また、多くのアドバイスを頂いた研究室の皆様にも感謝いたします。今後も一層研究活動に専念し、更に研究内容を発展させていきたいと考えております。