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原子力国際専攻森勇稀さん(D1) が「化学工学会 横浜大会」において最優秀学生賞を受賞されました

 

2019年8月8日、原子力国際専攻 森勇稀さん(D1)が「化学工学会 横浜大会」において最優秀学生賞を受賞されました。
この賞は、当学会における学生による学生発表の中で、特に優れていたものに与えられる賞です。

 

 

<受賞された研究・活動について>
講演タイトル:リボンミキサーにおける非球形粒子の混合度評価

講演概要:粉体混合は製薬や食品工学など様々な分野で用いられている体系ですが、実験によって混合挙動を把握することは困難なため、数値解析の応用が盛んに研究されています。しかし、実際の粉体混合では錠剤など様々な形状の粒子を扱うのに対し、数値解析においてはほとんどの場合粒子形状を球に近似して計算が行われていました。従って、粉体混合における粒子の非球形性が粉体混合に与える影響はこれまでほとんど研究されておらず、極めて少ない先行研究でも非常に単純化された混合器でしか解析が行われていないという問題がありました。
そこで本研究では非球形粒子として楕円球粒子を用い、また複雑な壁面のモデル化に符号付距離関数という手法を用いることでリボンミキサー内における非球形粒子の混合挙動解析を行いました。その結果、粒子が少ない場合には扁球の混合度が球粒子より低いのに対し、粒子が多い場合には長球と扁球どちらの混同度も球粒子より低いという結果を得ることができました。本研究ではこの現象を詳細に解析するため、Granular temperature という指標を用いて評価を行ったところ、粒子が少ない場合には粒子形状が移流・せん断効果に影響を及ぼし、多い場合には拡散効果に影響を及ぼしているという結果を得ることができ、非球形粒子が混合に影響を与えるメカニズムを解明することができました。

 

<今後の抱負・感想>
この度、このような賞をいただき大変光栄に思います。日頃から研究のご指導を賜っている酒井幹夫先生に深謝いたします。また、秘書さんはじめ研究室のメンバーにも感謝します。今後とも一層研究活動に精進し、更に研究内容を発展させていきたいと考えております。

 

<参考>
http://www.scej-kt.org/gakuseisho/gakusesyo.htm