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バイオエンジニアリング専攻 河出 来時さん(D2)が第56回日本生物物理学会年会において学生発表賞を受賞されました

 

2018年09月17日、バイオエンジニアリング専攻 河出 来時さん(D2)が、第56回日本生物物理学会年会において学生発表賞(口頭・英語)を受賞されました。

 

 

<受賞された研究・活動について>
私は、「分子動力学計算を用いた4 つの蛋白質ファミリーによるリン酸化認識機構の解明」というテーマで、複数のリン酸基認識蛋白質の、そのリン酸基認識機構を調べました。リン酸化は、蛋白質の翻訳語修飾の中でも特に重要な修飾の1つですが、過去の先行研究を見てみると、ほぼ全てでリン酸基がPO32-として扱われています。私は、実際のリン酸基は細胞内ではPO3H-とPO32-の平衡にあることに注目し、その1水素化が認識に与える影響について複数の蛋白質を標的として網羅的に調べました。結果としてわずか1水素原子の有無で認識のオンオフが切り替わる場合など、きわめて大きな影響を観察することに成功しました。


<今後の抱負・感想>
この度の受賞、誠に嬉しいです。指導して頂いた津本教授を始めとする先生方に感謝申し上げます。
今後は、この知見を活かして、抗体分子にターゲットを広げ、蛋白質のデザインとエンジニアリングの一助となる研究を邁進してまいります。