イベント

講演会「図書館とジェンダー ハーバード大学の女性史コレクション」を開催しました

 

2018年4月5日(木)19:20~21:00に、工学2号館図書室にて、アメリカの女性史の研究を専門とするハーバード大学のNancy.F.Cott(ナンシー F. コット)教授による講演会「図書館とジェンダー ハーバード大学の女性史コレクション」を、図書館員のキャリア研究フォーラムの主催により開催しました。

これは、名古屋大学ジェンダーリサーチライブラリー(GRL)開館記念講演会の講師として来日されたコット教授を、公益財団法人東海ジェンダー研究所にご紹介いただき、実現した講演会です。

コット教授は、19世紀および20世紀を中心としたアメリカ女性史を専門とする歴史学研究者です。アメリカ女性史関連の資料を蒐集する図書館であり、ジェンダー研究施設でもあるハーバード大学ラドクリフ研究所所属シュレジンガー図書館の初代館長(2001年~2014年)、アメリカ歴史学会会長などを歴任されています。

講演は、20世紀に入って欧米で広がった参政権を求める運動や平和運動など、女性が社会を変えようとした取り組みがきっかけとなり、女性個人のコレクション寄贈から始まった世界各地のウィメンズ・ライブラリーの成り立ちや、World Center for Women’s Archives設立の経緯、ハーバード大学の女性史コレクションなど、図書館とジェンダーをめぐる問題を考えさせるものでした。

なかでも講演の中で引用された、World Center for Women’s Archives設立・経営に尽力したアメリカの歴史家であるMary Ritter Beard(メアリー・リッター・ベアード)の言葉は、大変印象深いものでした。
“Papers. Records. These we must have. Without documents; no history. Without history; no memory. Without memory; no greatness. Without greatness; no development among women.”

講演の後、定員を上回る参加者からの質問やコメントにより、コット教授のお話は日本の戦後女性史や、ボーン・デジタル資料収集の話題にも広がり、盛会のうちに終了しました。

 

 

 

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【ナンシー・F・コット教授(ハーバード大学)の講演会開催 ー図書館とジェンダー ハーバード大学の女性史コレクションー 4/5(木)19:20~】

このたび、名古屋大学ジェンダーリサーチライブラリー(GRL)開館記念講演会に、ハーバード大学のコット教授がいらっしゃるとの情報を得て、コット先生のお知り合いの東海ジェンダー研究所の理事武田貴子先生にご紹介いただき、コット先生の日本滞在期間中、予定の空いていた4月5日の夜に、東京大学工2号館図書室にて、講演会を行っていただけることとなりました。テーマは、コット先生が名古屋大学GRLで講演されるものの中から選択してお願いしました。


日時:2018年4月5日(木)19:20〜21:00(受付開始19:00)
講師:Nancy.F.cott(ナンシー F. コット)教授
       (Jonathan _trumbull Professor of American History, Harvard University)
通訳:松本真紀子さん
会場:東京大学工学部 工2号館図書室
       (東京大学本郷キャンパス/文京区本郷7-3-1 工学部2号館5階)
         https://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_04_03_j.html

定員:50名
参加費:1000円(学生500円)

申込方法:氏名、所属、メールアドレスを明記し下記フォーラム事務局までお送りください。
問合せ・申込先:フォーラム事務局(日本女性学習財団内)
E-mail:jawe@nifty.com

主催:図書館員のキャリア研究フォーラム
共催:公益財団法人東海ジェンダー研究所/公益財団法人日本女性学習財団
協力:東京大学大学院工学系研究科男女共同参画委員会